②伊邪那岐命と伊邪那美命の結婚〜淤能碁呂島の誕生〜

「タケシ、次はな、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の話をしようか。」

「お婆ちゃん、その二人ってどんなことしたん?」

「ほな、教えるわな。この二柱の神さんにな、天津神たちが『漂ってる国土を作り固めてくれ』って頼んだんや。ほんでな、神聖な矛を渡されたんやで。」

「矛?それでどうするん?」

「その矛でな、二人は天と地の間にある天の浮橋て言う橋に立って、海の潮をゴロゴロと掻き回したんや。ほんでな、その矛から落ちた潮水が島になったんや。それが、淤能碁呂島(おのごろじま)って言うねん。」

「へぇ〜、さすが神さんやな、そんなんで島ができるんやな!」

「そうやねんで。それで二柱の神様は、その島に降りて、神聖な柱を立てて、広い御殿を建てはったんや。」

「ほんで、その後はどうなったん?」

「そっからが面白いとこや。伊邪那岐命がな、伊邪那美命に『おまえの身体はどんなふうにできとるんや?』って聞いたんや。そしたら、伊邪那美命は『私の身体はだいたい出来上がってるけど、足らないとこが一つある』って答えたんや。」

「出来上がってない?どういうことなん?」

「簡単に言うと、伊邪那岐命の身体には余ってる部分があってな、伊邪那美命の身体には足りへん部分があったんや。ほんでな、伊邪那岐命がその余ってる部分を、伊邪那美命の足りへん部分に刺し塞いで、国土を生み出そうやって提案したんや。」

「へぇー、なんかよう分からんけどスゴイ話やなぁ。」

「そやろ!?ほんで、二人は神聖な柱を回りながら結婚することに決めたんや。伊邪那岐命が『おまえは右から回って、私は左から回ろう』って言うたんや。」

「なんで回るん?」

「それはな、神聖な儀式の一部やったんや。けど、伊邪那美命が先に『なんとすばらしい男やろう』って言うてしまったんや。ほんまは伊邪那岐命が先に言うべきやったんやけどな。」

「それでどうなったん?」

「ほんでな、二人は結婚したけど、最初に生まれたんは、不具の子である水姪子(ひるこ)っちゅう子やったんや。この子は残念ながら葦の船に乗せて流してしまったんや…。」

「悲しい話やなぁ…。」

「そうやねん。ほんで次に生まれた子が淡島(あわしま)やったんやけど、この子も御子の数には入れられへんかったんや。」

まとめ:伊邪那岐命と伊邪那美命の役割

伊邪那岐命と伊邪那美命は、日本神話において国土を作り出すために重要な役割を果たしました。二人が出会い、結婚することで淤能碁呂島が生まれ、次に国土が生まれていきます。この物語は、神話の中でも結婚や創造を   象徴する重要なエピソードとして語り継がれています。

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この記事を書いた人

- 名前: トシ
- 年齢: 1965生まれ
- 職業: フリーランス
- 出身地: 大阪府
-「神社巡り400社以上達成、御朱印収集と旅の楽しさをブログで発信」

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