「ほな、次は二柱の神様が国を生む話やで。」
「おばあちゃん、それって国を作るて話?」
「そやねん。伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)が、前に生んだ子がちょっと不吉やったから、天津神(あまつかみ)に相談しに行ったんや。」
「へぇ、それで天津神はなんて言うたん?」
「天津神さんがな、『女が先に言葉を発したのが良くなかったから、もう一回やり直しなさい』って言わはったんや。それで二柱はまた天御柱(あまのみはしら)を回って結婚し直したんやで。今度は伊邪那岐命が先に『べっぴんな女やなぁ』って言うたんや。」
「そしたら、うまくいったん?」
「うまいこといったで!そっからいろんな島を生み出していったんや。まず最初に生まれたんが淡路島(あわじしま)やったんや。」
「へぇ〜、淡路島ってそんな風にできたんやな!」
「そや、次に生まれたんが伊予之二名島(いよのふたなのしま)、今の四国や。四国には顔が四つあって、それぞれの名前があんねん。」
「顔が四つ?どんな名前なん?」
「伊予国(いよのくに)は愛比売(えひめ)、讃岐国(さぬきのくに)は飯依比古(いいよりひこ)、阿波国(あわのくに)は大宜都比売(おおげつひめ)、土佐国(とさのくに)は建依別(たけよりわけ)っちゅう名前やで。」
「ほぉ〜、なんか神秘的やなぁ。」
「そやろ?次は隠岐島(おきのしま)を生んで、その後に筑紫島(ちくしのしま)、今の九州やな。この九州も顔が四つあってな、それぞれ筑紫国、豊国、肥国、熊曾国やねん。」
「九州も顔が四つあるんやなぁ。面白いなぁ。」
「そやねん。その後は壱岐島(いきのしま)、対馬(つしま)、佐渡島(さどのしま)、こうやって次々に島を生んでいったんや。」
「すごいなぁ、なんでそんなにたくさんの島を生むんやろ?」
「それはな、日本が大八島国(おおやしまのくに)っちゅう名前で呼ばれるくらい、たくさんの島を持つ国やからやねん。」
「なるほど、大八島ってそういう意味やったんやなぁ。」
「ほんで、最後に生まれたのが吉備児島(きびのこじま)やねん。この島も特別やで。」
「おばあちゃん、この話ほんまに面白いなぁ。いろんな島がこうして生まれたんやな!」
まとめ:国産みの神話と日本の島々
伊邪那岐命と伊邪那美命の二柱の神は、日本の島々を次々に生み出し、大八島国と呼ばれるこの国を作り上げました。淡路島、四国、九州、隠岐島、壱岐島、対馬、佐渡島など、私たちの知る日本の島々が、こうして神話の中で誕生したのです。日本の島々が持つそれぞれの神秘的な名前や物語を通して、国産みの壮大な物語が描かれています。
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