⑫ 八俣の大蛇

古事記⑫ 八俣の大蛇 のイメージ画像

出雲に降り立った須佐之男命が、毎年娘を食らう八俣の大蛇を退治します。強い酒を使った計略と、尾から現れた草那芸之剣(草薙剣)の物語を、おばあちゃんと孫の会話で読み解きます。

🐍⚔️ 八俣の大蛇退治

出雲の肥河の上流に降り立ち 箸が流れてくるのを見つける 足名椎・手名椎・櫛名田比売 の親子3人と出会う 八俣の大蛇が毎年娘を 食べに来ると知り悲しんでいた 「娘を嫁にくれるなら」と 大蛇退治を申し出る 櫛名田比売を櫛に変え 自分の髪に挿して守る 八つの桟敷に強い酒を用意し 大蛇を待ち構える 酔って寝てしまった大蛇を 十拳剣でズタズタに斬り倒す 尾から草薙の剣が現れ 天照大御神に献上する 出雲の須賀に宮を建て クシナダヒメと暮らし始める やんちゃだった須佐之男が、人々を守る神様になった物語

「さてな、スサノオさんは高天原たかまのはらから追い出されて出雲の肥河ひのかわっちゅう川の上流に降り立ったんや。」

「出雲って今の島根県にある所やんな? そこで何があったん?」

「そやねん。川のほとり歩いとったらな、箸が川を流れてきたんや。ほんでスサノオさんは『あ、上流に人が住んでるな』思て川上に上がっていったんや。」

「で、そこには人がおったん?」

「そうやねん。そこには、おじいさんとおばあさんがおって、その真ん中に若い娘を置いてみんな泣いてたんや。ほんでスサノオさんが『お前ら誰や? なんで泣いてるんや?』って聞いたんや。」

「それでそのおじいさんが何て答えたん?」

「おじいさんはな、『わしは国つ神、大山津見おおやまつみの子で名を足名椎あしなづち言う。これは妻の手名椎てなづちや。それで泣いてるこの娘は櫛名田比売くしなだひめ言うんや』って言うたんや。」

「なんでそんなに泣いてたん?」

「足名椎さんが言うにはな、昔は八人娘がいてんけど毎年、八俣の大蛇やまたのおろちっちゅう恐ろしい大蛇がやってきて娘を次々と食うてもうたんや。ほんでな、今年もまたその大蛇が来る時期になってもうて泣き悲しんどったんや。」

「それは悲しいなぁ…。その大蛇てどんなんやったん?」

「そりゃ恐ろしいで。八つの頭と八つの尾がある巨大な蛇でな、胴体には杉や檜の木が生えとるんや。ほんで目は酸漿ほおずきみたいに真っ赤で体中が血でただれとるんやって。」

「めっちゃ怖いやん!それでスサノオさんはどうしたん?」

「スサノオさんはな、『もしその娘を俺の嫁にくれるんなら、大蛇を退治してやるわ』言うたんや。ほんで足名椎さんはびっくりして『お名前は?』って聞いたんや。」

「そら、誰かわからん人に娘を任せるのは怖いもんな。」

「そやねん。ほんでスサノオさんが『俺は天照大御神あまてらすおおみかみの弟やで。高天原から降りてきたんや』言うたら、足名椎さんと手名椎さんは驚いて、『娘を差し上げます!』言うてん。」

「それでスサノオさんはその娘を助けたん?」

「そうやで。スサノオさんはその娘を守るために櫛に姿を変えて自分の髪に挿し込んだんや。ほんで足名椎さんたちに命じて濃い酒を八つの桟敷さじきに置いて大蛇を待ち構えたんや。」

「大蛇は酒に弱かったん?」

「そうや! 八俣の大蛇はその酒を飲んで酔っ払って寝てしもうたんや。ほんでスサノオさんが十拳剣とつかのつるぎを抜いて、大蛇をズタズタに斬り倒したんや。」

「さすが暴れん坊のスサノオさん、かっこええな!でも、その剣で何か起こったん?」

「実はな、大蛇の尾を斬ったとき、スサノオさんの剣が欠けてん。ほんで怪しんで尾を割ってみたら中からめっちゃ立派な太刀が出てきたんや。この太刀が有名な草薙くさなぎの剣や。」

「そんな凄い剣が大蛇の中にあったんやな。」

「そやで。それをスサノオさんは天照大御神に献上したんや。ほんでスサノオさんはその後、出雲の須賀っちゅう場所に新居の宮を建てて住むことになったんや。」

「へぇ、そういうことやったんか!須佐之男さんって最初はちょっと乱暴な神様かと思ったけど、最後には大蛇を倒して宮まで建てるなんて凄いなぁ。」

「そうやねん。スサノオさんは確かにやんちゃやったけど結局は人々を守る立派な神様やったんや。」

「おばあちゃん、また次も神話の話教えてや!」

「もちろんやで。次はどの神様の話にしようか、楽しみにしときな。」

目次

今日のかみさま

名前読み方役割
足名椎あしなづち大山津見の子。櫛名田比売の父
手名椎てなづち足名椎の妻。櫛名田比売の母
櫛名田比売くしなだひめ大蛇から救われ、須佐之男の妻になった娘
八俣の大蛇やまたのおろち8つの頭と尾を持つ恐ろしい大蛇
草薙の剣くさなぎのつるぎ大蛇の尾から出た太刀。天照大御神に献上された

古事記シリーズをつづけて読む

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

- 名前: トシ
- 年齢: 1965生まれ
- 職業: フリーランス
- 出身地: 大阪
-「神社巡り400社以上達成、御朱印収集と旅の楽しさをブログで発信」

コメント

コメントする

目次