古事記の神さまの系図|天地のはじまりから神武天皇まで、神々のつながりを図でやさしく解説

古事記 神さまの系図(天地のはじまりから神武天皇まで) のイメージ画像

古事記には、たくさんの神さまが登場します。「この神さまは誰の子ども?」「どうして神武天皇につながるの?」と、読んでいるうちに分からなくなってしまうこともありますよね。

この記事では、天地のはじまりから初代・神武天皇までの神さまのつながり(系図)を図にまとめました。枝分かれは思い切って省き、神武天皇へ続く主な流れだけにしぼっています。それぞれのお話は、古事記シリーズ①〜㊴でくわしく読むことができます。

🗺️ 古事記の神さまの系図・全体の流れ

天地のはじまり別天津神・神世七代伊邪那岐命・伊邪那美命国産み・神生み三貴子(さんきし)の誕生天照大御神・月読命・須佐之男命須佐之男命の系統出雲で八俣の大蛇を退治↓ 子孫をたどると…大国主神(国づくりの神)天照大御神の系統孫の邇邇芸命が地上へ↓ 山幸彦・鵜葺草葺不合命…神武天皇(初代天皇)国譲り大国主神が国をゆずり(国譲り)、天照大御神の子孫が地上を治めることになりました

大きく見ると、古事記の神さまの系図は「須佐之男命の系統」「天照大御神の系統」の2本に分かれます。須佐之男命の子孫である大国主神が国をつくり、その国を天照大御神の子孫にゆずったことで、神武天皇の時代へとつながっていくのです。

目次

① 天地のはじまりから、伊邪那岐命・伊邪那美命の誕生まで

📜 天地のはじまり

別天津神(ことあまつかみ) 五柱天之御中主神・高御産巣日神・神産巣日神宇摩志阿斯訶備比古遅神・天之常立神天地のはじめに現れた、姿を見せない特別な神さま神世七代(かみよななよ)国之常立神(くにのとこたちのかみ)豊雲野神(とよくもののかみ)宇比地邇神・須比智邇神(うひぢにのかみ・すひぢにのかみ)角杙神・活杙神(つのぐいのかみ・いくぐいのかみ)意富斗能地神・大斗乃辨神(おおとのぢのかみ・おおとのべのかみ)淤母陀琉神・阿夜訶志古泥神(おもだるのかみ・あやかしこねのかみ)伊邪那岐神・伊邪那美神(いざなぎのかみ・いざなみのかみ)①②はひとりで現れた神、③〜⑦は男女ペアで一代と数えます

天と地が分かれたとき、高天原に最初に現れたのが別天津神ことあまつかみの五柱です。続いて現れた神世七代かみよななよの最後に、日本の国を生む伊邪那岐神いざなぎのかみ伊邪那美神いざなみのかみが登場します。

別天津神の一柱・高御産巣日神たかみむすひのかみは、「高木神たかぎのかみ」という別名で、ずっと後の天孫降臨の場面にもふたたび登場します。この記事の4つ目の系図で、その名前を探してみてください。

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② 伊邪那岐命・伊邪那美命から三貴子へ

🌊 伊邪那岐命・伊邪那美命から三貴子へ

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)伊邪那美命(いざなみのみこと)国産み・神生み日本の島々(大八島国)と、海・山・風などの神々が誕生この中に、山の神・大山津見神と海の神・大綿津見神もいます火の神・迦具土神を生んだ伊邪那美命は亡くなり、伊邪那岐命は黄泉の国へ迎えに行きます伊邪那岐命の禊ぎ(みそぎ)天照大御神(あまてらすおおみかみ)左目から誕生高天原を治める月読命(つくよみのみこと)右目から誕生夜の世界を治める須佐之男命(すさのおのみこと)鼻から誕生海原を治めるこの三柱を「三貴子(さんきし)」と呼びます

伊邪那岐命と伊邪那美命は、日本の島々と多くの神さまを生みました。その中の山の神・大山津見神おおやまつみのかみは、のちに邇邇芸命と結婚する木花之佐久夜毘売のお父さんです。また海の神・大綿津見神おおわたつみのかみは、山幸彦を海神宮に迎える海の神(綿津見神)と同じ神さまだと考えられています。

黄泉の国から戻った伊邪那岐命が水で体を清める「禊ぎ」をすると、天照大御神あまてらすおおみかみ月読命つくよみのみこと須佐之男命すさのおのみことの三柱が生まれます。ここから物語は、天照大御神と須佐之男命の2つの系統に分かれていきます。

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③ 須佐之男命から大国主神へ

👪 須佐之男命から大国主神へ

須佐之男命(すさのおのみこと)櫛名田比売(くしなだひめ)八島士奴美神(やしまじぬみのかみ)木花知流比売(このはなちるひめ)布波能母遅久奴須奴神(ふはのもぢくぬすぬのかみ)日河比売(ひかわひめ)深淵之水夜礼花神(ふかふちのみずやれはなのかみ)天之都度閇知泥神(あめのつどへちねのかみ)淤美豆奴神(おみずぬのかみ)布帝耳神(ふてみみのかみ)天之冬衣神(あめのふゆきぬのかみ)刺国若比売(さしくにわかひめ)大国主神(おおくにぬしのかみ)別名:大穴牟遅・八千矛 など須勢理毘売(すせりびめ)須佐之男命の娘事代主神(ことしろぬしのかみ)建御名方神(たけみなかたのかみ)大国主神は、須佐之男命から数えて七代目の神さま。事代主神・建御名方神は、国譲りの場面に登場する大国主神の子です

高天原を追われた須佐之男命は、出雲で八俣の大蛇を退治し、櫛名田比売くしなだひめと結婚します。その子孫をたどっていくと、須佐之男命から数えて七代目に大国主神おおくにぬしのかみが生まれます。

おもしろいのは、大国主神の妻・須勢理毘売すせりびめが須佐之男命の娘だということ。根の国をたずねた大国主神は、遠いご先祖さまでもある須佐之男命から、きびしい試練を受けることになります。

大国主神は国づくりを進めましたが、やがて天照大御神の使者から「国をゆずるように」と求められます。このとき、息子の事代主神ことしろぬしのかみ建御名方神たけみなかたのかみが、それぞれの答えを出すことになりました。

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④ 天照大御神から神武天皇へ

☀️ 天照大御神から神武天皇へ

天照大御神(あまてらすおおみかみ)高天原を治める太陽の神須佐之男命との誓約(うけい)で天照大御神の勾玉から生まれた子が次の代へ天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)天照大御神の子萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)高木神(高御産巣日神)の娘邇邇芸命(ににぎのみこと)兄:天火明命木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)大山津見神(山の神)の娘火遠理命(山幸彦)(ほおりのみこと)兄:火照命(海幸彦)・火須勢理命豊玉毘売(とよたまびめ)綿津見神(海の神)の娘鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)玉依毘売(たまよりびめ)豊玉毘売の妹神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)のちの 初代・神武天皇兄:五瀬命・稲氷命・御毛沼命神武天皇は、天照大御神から数えて六代目。天の神・山の神・海の神、それぞれの血を受け継いでいます

須佐之男命との「誓約(うけい)」で生まれた天忍穂耳命あめのおしほみみのみことは、高木神の娘と結婚し、邇邇芸命ににぎのみことが生まれます。この邇邇芸命が三種の神器をたずさえて高千穂に降り立ったのが「天孫降臨」です。

邇邇芸命は山の神の娘・木花之佐久夜毘売このはなのさくやびめと、その子の火遠理命ほおりのみこと(山幸彦)は海の神の娘・豊玉毘売とよたまびめと結婚しました。さらに鵜葺草葺不合命うがやふきあえずのみことは、豊玉毘売の妹・玉依毘売たまよりびめと結婚し、その末っ子として若御毛沼命わかみけぬのみことが生まれます。のちに東へ旅をして大和で即位する、初代・神武天皇です。

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系図を読むときのポイント

同じ神さまに、いくつも名前がある

古事記では、一柱の神さまが場面によって違う名前で呼ばれることがよくあります。名前が変わっても同じ神さまなので、系図で確かめながら読むと迷いません。

  • 大国主神=大穴牟遅(おおなむじ)・八千矛神(やちほこのかみ)など
  • 火遠理命=山幸彦(やまさちびこ)
  • 火照命=海幸彦(うみさちびこ)
  • 高御産巣日神=高木神(たかぎのかみ)
  • 神武天皇=若御毛沼命・神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)

『日本書紀』とはつながり方が違うところもある

古事記と同じころにまとめられた『日本書紀』では、大国主神(大己貴神・おおなむちのかみ)は須佐之男命の「子」とされていますが、古事記では七代目の子孫になっています。この記事の系図は、古事記の内容にそって作っています。

まとめ|「この神さま誰だっけ?」と思ったら系図に戻ろう

天地のはじまりから神武天皇まで、神さまの系図は大きく「須佐之男命の系統」「天照大御神の系統」の2本の流れでできています。お話を読んでいて「この神さまは誰だっけ?」と思ったら、いつでもこの系図に戻ってきてください。

古事記シリーズは①神々のドラマがここに!古事記ってこんな話!から順番に読めます。古事記シリーズの記事一覧もあわせてどうぞ。

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この記事を書いた人

- 名前: トシ
- 年齢: 1965生まれ
- 職業: フリーランス
- 出身地: 大阪
-「神社巡り400社以上達成、御朱印収集と旅の楽しさをブログで発信」

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